クルマと床屋はいつもと一緒
・・
・・
うまかっちゃんも食い飽きたので
また床屋に行ってきたという御報告をば・・
当方、常々・・
漢は身だしなみだと思っている
しかし実際のところは
床屋に行くのは
よだきぃので
頻繁に行く派ではない
・・
うだるような酷暑・・
中途半端に伸びた前髪を伝って滴り落ちる汗
それを首に掛けたタオルで拭う
ふぅ~ それにしても暑い
拭っても拭っても流れてくる汗・・・
こりゃたまらんワイ
よっしゃ~
汗でネトネトになったこの髪・・
大将にバッサリ切ってもらうか~と思いつき
愛車アル〇のイグニッションキーをグイッと捻った
(何度も言いますが画像はあくまでもイメージです)
ヴォン
一発で目覚めたエンジンは軽やかにアイドリングを始める・・
ヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォヴォ・・
乾いたエクゾーストノートが実に心地よい
アイドリングが落ち着いたところでクラッチを踏み込み、
シフトレバーを
カコッとローに入れ
床屋に向かってハンドルをきりながらアクセルを踏み込んだ
・・
・・
私がこれから向かうのは
大将にお任せの床屋
この大将・・
随所に大将独自のセンスを惜しげもなくぶち込み
流行を先取りしたカットを施してくれるという・・
いま流行の・・
カリスマ床屋師なのだ
このカリスマ大将・・
お待たせしました~
どうぞ~と発した直後にキラリと眼球の奥底が光り、
お客が
よっこいしょ~いちと立ち上がる様をチェックし
カット席に向かう歩き方や服装を瞬時にインプットする
(その間、約7秒)
着座すると同時に手際よくサササッと前掛けを掛けながら
お客様が好むスタイルと頭のカタチ
(と頭髪量)を
CHA-CHA-CHAっと分析すること約13秒・・
(ターミネーターが対象物を分析するあんな感じなのでしょう・・たぶん)
前面の鏡越しに顔を見ながら
どういたしやしょう?
と聞いてきた時の顏が少しニヤついてるようだったら・・
その時は既に完成時のイメージは出来上がっている証拠なのだ
などと・・
そんなうそばっかりな説明をしてるうちに床屋に到着した
・・
・・
カランカラ~ン
(ガラス戸を押して店内に入る)
私:よかろか?
大将:おぉ~ 来たね
ちょっと待たんばばい
本でも読んで待っとかんね
私:OKよろしくサンキューどうも(えーちゃん気取ってたりして・・)
奥を覗くと、先客がひとり・・
かなり奇抜なカットを施されている
うひゃ~
今日も大将、気合入ってるね~
しかしこの髪型・・
こ、これはまさか・・
・・・アレ?
すぐさま綺麗に並べられた
宇宙兄弟から1冊抜き出し
ここじゃなか
ここじゃなか・・
パラパラとめくること数巻・・
・・みつけた
やっぱい・・ こればい
そう・・
先客のカットに見覚えがあると直感したのは・・
これだったのだ
大将・・・
さては宇宙兄弟を読み返したな・・
そうなるとオレには・・
まさか・・
コレ?
そうこうしてるうちに先客のカットが終わり・・
おまたせ~
どうぞ~とお呼びが掛かる・・
今回こそはシブい大人のイメージを植え付けたるぞと
大将の分析を意識しつつ
よっこいしょ~いちと立ち上がり
シブい大人を意識させるべく口元に手を当てながら大将の顔を見ると・・
(こんな感じのつもり)
眼球の奥がキラリどころか・・
どうでもいいですよ的な目をしてた
そう・・
断崖絶壁な頭には
これしかない的な・・
着座すると
はぁぁぁ~
よだきぃと言わんばかりにノロノロと前掛けを掛ける
いつもどおりでよかろ
と発した顏には・・
先ほどの奇抜なカットをやり遂げて満足したのか
笑顔はなかった・・
いつものようにバリカンが唸ることもなく・・
大将の創作意欲を湧き立たせることもなく・・
結局いつもと一緒のカットを施され床屋を後にしたのでした
どうでもいいお話し
おしまい
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